膵臓がんは難治のがんの代表で、近年、保険診療の中でジェムザールとTS‐1という2種類の抗がん剤治療が可能となり1〜2年の延命が見込めるようになりましたが、抗がん剤で完全に治ることは稀で、2〜3年以上の生存を目指すには手術で切除することが唯一の治療です。ところが膵臓の頭部は、食べ物、胆汁、膵液、十二指腸液に加えて背中の大きな血管が密接に交わる交通の要所のため、大きな手術になります。中でも消化管で吸収された栄養分や老廃物を肝臓へ運ぶ門脈という大血管は膵臓の頭部にグルリと囲まれており、膵臓がんができるとすぐに門脈に拡がってしまいます。そのため門脈を切り取り、つなぎ合わせる必要があるのです。当院ではこの門脈の切除・再建に対して中尾昭公名古屋大学消化器外科教授の開発したアンスロン門脈バイパスカテーテル法を用いて、消化管のうっ血や肝臓の虚血を予防しつつ安全かつ積極的に膵臓がんに対する門脈合併切除手術を行っております。 消化器外科長の井上が担当します。お気軽にご相談下さい。 |
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図4 アンスロン門脈バイパスカテーテル法の概略図 |